神経は再生しないのか

脳梗塞、脳出血などの脳卒中は恐ろしい病だ。

なぜ、恐ろしいか?

完全にもとに戻すのが極めて難しい病だからです。

適当な時期の治療機会を失うと、「治る見込みがない」というのが今の通説なのです。

ですから、そうならないよう対策を講じておかなくてはなりません。

予兆がどんなものなのか、

発症をどう判定するのか、発症とわかればどう動くのが適切なのかなど知って置いて損はありません。

ここでは脳卒中経験者の視点から

脳卒中発症を見分けるにはどうするか、

発症とわかったときに現状どんな治療方法があるのか、共有します。

さらに、私におこった事実も同じ悩みを抱える方のため共有させていただきます。

知って置けば、極めて少ないといわれる治る見込みに出会えるかもしれません。
辛く苦しい後遺症治療を避けられる可能性さえあります。

脳卒中が本格的に発症したかどうかチェックする方法が次のように一般に紹介されています。
そのとき、すべきことを簡潔に憶えるには、「FAST」と憶えておきましょう。

すなわち、Face(顔)、Arm(腕)、Speech(会話)、のいずれかの異常をチェックし異常が見られたら、Time(時間)を置かず、すぐに救急車を呼びましょう。

Fast Check

経験から言って、上記は重要です。当たっています。

私はFとSを経験しました。
Tもかなり遅れました。直ちに対応するのは難しいものです。

今のところ、治る見込みがあるのは、
発症後数時間(超急性期または急性期)のうちに適切な治療がなされたときしかありません。

その「適切な治療」といわれているものを挙げると

  • 血栓溶融療法
  • 血栓回収療法 などがあります。

これらは脳卒中発症後、数時間(約4~8時間)のうちにしか有効ではないといわれている。
ですから、上記のTが重要なのです。

しかし発症が確認できたところで
これらの治療が可能な病院に運よく搬送されて治療されることが必要です。
しかしこれは実際にはよほど運がよくないと実現できない。備えが必要です。

発症後、一番早い時期である超急性期の治療には、血栓溶解法があります。

それより少し時間が経った急性期の治療にはカテーテルを使った血管内治療(血栓回収療法など)があります。

これを過ぎると、残念ながら有効治療はまだ動物実験段階のものはあるが、ないのが実情です。

 

発症後はよほど運がよくないと後遺症が残ります。

ここで希望の灯とも思えるものを紹介します。

まだ治験など研究段階です。しかし近い将来の実用化を期待しています。

 

1.ロボットスーツ(HAL)でリハビリサポート

体の動きをサポートする仕組みが農作業分野で紹介されている。これを応用し

HALは皮膚の表面に微弱に流れる電気信号を読み取ることで、
装着した人の意思どおりに体を動かせるサイボーグ型ロボットです。

これにより足が動かせないほどの重い麻痺であっても歩行能力の改善効果が期待されます。

 

2.神経を再生する治療

必要な神経を蘇らせる、再建する仕組み。根本治療といえます。
これは幹細胞を用いた再生医療です。

患者の腰の骨から採取した「間葉系幹細胞」をもとに、
神経細胞の修復や成長を促進する栄養物質を分泌したり、
新たに血管を伸ばすサポートを行ったりします。

すでに神経再生効果がみられるといわれている。

がん治療ではゲノム医療の一環で再生医療がすでに成果を挙げている。

『再生』についてはさまざまな法制度整備が必要ですが、
人として生まれたら、みな抱えるリスクなので、
うまくソリューションが編み出されることを期待しています。

 

と、ここまでは、一般によく言われる通説を前提にしたお話です。
これらは踏まえておくに越したことはありません。

しかし、脳卒中患者としては、
上述の前提・通説、
一旦、壊死した神経細胞が蘇る手立てはない」
ドグマになってほしいと切に望むものです

辛いリハビリをコツコツとやっているのは、ひょっとして意図どおりにからだが動くかもしれないと思うからです。

私の場合はバランスを悪くして発症直後は歩くのもままならなかったのですが、
その後ある日突然、バランスが著しく改善し、いまでは杖なし外出歩行ができるようになりました。
初めての場所では特に油断できませんが、
行き慣れたところでは問題なく行動できるようになりました。

これは

じっくり焦らず訓練を適切にやっていた成果だと勝手に思っています。

かつて、重度の脳卒中の方が神経は再生すると信じて生活されておられました。
この思い・考えは

リハビリや生きる励みになるものだと思います。

でも、

私には、バランスが大きく改善した事実が残っていれば、
理屈はどうでもいいのです。

運動がなぜいいか?

要旨

ストレスに強くなる。

糖尿病が予防・治療できる

動脈硬化予防できる。

ストレスに強くなる

運動してストレス解消!などという声をよく聴く。
確かに運動した後にスッキリ感を味わうことが多い。
そのメカニズムについて調べてみた。

運動は自律神経が興奮するのを抑えてくれる。
ストレス反応の暴走を抑え脳の構造を変える
という。

脳の延髄は扁桃体と自律神経を繋ぐ場所にあるが、
運動をすれば、延髄の神経細胞の突起数を減らし、
扁桃体で受けたストレスを自律神経に伝わりにくくする。
そのためストレスを受けても自律神経に影響が伝わらなくなる。

つまり、運動をすれば自律神経の過剰興奮を抑え、
運動しなければ自律神経はどんどん敏感になって
少しのストレスでも大げさに自律神経が反応するようになる。

さらに、延髄は副腎にも繋がっているため、
運動すればストレス信号が副腎に伝わりにくくなり、
多少のストレスではストレスホルモンが出なくなるという。

つまり、運動によって脳の構造が変わりストレスに強くなるわけです。

ストレス対策の運動のポイントは…

息が少し上がる程度のウォーキングなどの有酸素運動を30分、週3回体に少しの負荷をかけるとよい、とされています。

時間がない方は、通勤の時に少し早く歩くなどでも良い。

糖尿病が予防・治療できる

運動で筋肉を動かせば、糖の利用が増えて、血糖値が下がります。
そのため運動療法は糖尿病対策の重要な柱となります。

運動には、酸素のとり方の違いから有酸素運動と筋トレがありますが、
どちらも血糖値を改善します。

近年の研究から、理想は両方を併用することだと分かってきています。

あえて2つを比較するなら、有酸素運動の方が効果が高い。

このことを証明する以下の研究があります。

糖尿病患者262人を対象にした米国で行われた研究結果によれば、
次の4グループに分け、
筋トのみ(73人)、
有酸素運動のみ(72人)、有酸素運動と筋トレ併用(76人)、
運動なし(41人)
それぞれ血糖値の指標であるヘモグロビンを測定。
結果、

ヘモグロビン低下の大きい順、つまり効果が高い順は、「有酸素と筋トレ併用」>「有酸素のみ」>「筋トレのみ」であった。(JAMA. 2010; 304: 2253-62.)

また、

もっと多くの患者データを解析した別の研究でも、
血糖値に対する運動の効果の高い順は「有酸素と筋トレ併用」>「有酸素のみ」>「筋トレのみ」となりました(Diabetologia 2014; 57: 1789-97.)。

糖尿病はサイレント・キラー

糖尿病は自覚症状がほとんどありませんが、
高血糖の状態が血管や神経にダメージを与え、やがて網膜症(悪化すると失明)、腎症(悪化すると透析が必要)、神経障害(悪化すると下肢などを切断することも)といった深刻な合併症を引き起こすことに繋がります。

糖尿病になると、体の内部がじわじわとむしばまれ、やがて致命的な事態に至ります。このため糖尿病は「サイレント・キラー」(静かなる暗殺者)と呼ばれています。

このような恐ろしい病の治療として、血糖値を下げるため運動しない手はありません。

動脈硬化予防できる

私たちの血管にある内皮細胞には、もともと血液が固まるのを防いだり、血管を拡げるなど動脈硬化を防ぐさまざまな働きがあります。
この「内皮細胞」と呼ばれる部分からは一酸化窒素が出ますが、

この一酸化窒素には血管を拡張し、しなやかにすることで、動脈硬化を防ぐ作用があります。

有酸素運動には一酸化窒素(NO)の分泌を増やし、血管を拡張させる作用があります。

どの程度の運動がよいのか

65歳以上の5000人を対象に15年以上にわたり調査研究した結果では、
「1日8000歩・(そのうち)中強度の運動20分」という報告があります。

とはいえ、「適度な運動」についてはさまざまな情報があり、人それぞれの生活パターンをもとに決めることになります。そのとき、すでに行われた上記調査のようなものは参考になります。 

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