放射線検査 放射線はどこまで使って安全か?

放射線はがん細胞を破壊できる。

その破壊メカニズムは公に認められていて多くの病院でがん治療に使用されている。

一方、健康診断ではレントゲンによる検査、診断が行われている。さらにCTやPET-CT検査になることもある。
しかし、これらの被ばく量はいかなるものなのか?蓄積線量の安全値は?など、一般に知られていない。一般に、重大な病、病の早期発見のためには被ばくもやむを得ないという考え方だ。

確かに短期的でわずかな線量なら被ばくの人体への影響は少なさそうなので許されるかもしれない。

しかし、放射線を浴びても安全な量、期間、タイミングについては明確な答えがない。

 

放射線による発がん可能性は、病の早期発見のために約10年間毎年検査を受けてきた者にとっては極めて大きな心配ごとだ。

 

CT検査は低線量のものが最近出てきたが、一回で通常10ミリシーベルト程度被ばくする。例えば毎年1回10年間検査したなら、通算で約100ミリシーベルトに達する計算になる。さらにPET-CTに至っては一回で約25ミリシーベルトと比較的大きな被ばくになる場合があるので、これも受けたとすると約125シーベルトとなる。しかも、一度浴びた放射線は減ることはあっても、
体に蓄積し消えないようなものだという。

正確に言うと、一度放射線を浴びてできた細胞の傷は一生消えない。放射線が物理的に蓄積するのではなく経年の被ばく量は積算しておく必要があるという意味で蓄積するようなものだ。

この線量は発がん可能性が生ずるといわれる限界値100ミリシーベルトを超える。

それでもがんの早期発見のためにやらねばならないのであろうか?

ここでの問題はがん生存率が伸びて10年以上生存者が増える中、放射線の発がん限界値の明確ガイドがないままになっていること。

もうひとつは、がん治療機器は日進月歩で優れた機器が生み出されている中で、検査機器ではこの放射線量蓄積の怖ろしい現実を意識したものがあまり見られないこと。

 

このような現実を踏まえると、患者としての防衛手段は当面、

検査方法が放射線でなくてはできないものかどうか、しっかりと相談して決定する、もしもどうしても放射線を使うのであれば低量照射で済むものを選択するしかない。

 

私の場合、部位によってMRI検査に移行済、または検討中だ。

量子メスはさらに進化してほしい!

体への負担が少ない治療 量子メス

量子メスは放射線治療の進化だ。重粒子線によるがん治療のこと。進化とはがん細胞をピンポイント攻撃破壊でき、従来のX線による治療よりも体への負担が少ない治療が期待できるからだ。

一般にがん治療は体への負担が少ない治療を目指して進化している。これはその典型的なものと云える。

X線による放射線治療はがん細胞を破壊できる反面、がん細胞に至るまでに通り抜ける正常細胞も傷つけるため、その副作用が課題になっていた。

しかし量子メスではがん細胞がある場所で破壊エネルギーが最大化するためまさにピンポイントでがん細胞だけを破壊するという。そのため正常細胞は傷つきにくく副作用が少ないのがメリットとしている。

しかし現状では装置規模に大きなスペースが必要なため場所の制約が大きいことが課題となっている。この課題解決のため関係企業がスクラム組んで新たな技術・装置開発に取り組んでいる。その成果ができるだけ早く果たされることを期待しています。

被ばく許容限度 More with Less

放射線は、がん細胞のDNAを破壊しがん細胞を破壊できる。がん細胞破壊に要するエネルギーはがん細胞の状況によって変わるが、人間が一生のうちに浴びても構わない放射線量はそれぞれに限度がある。つまり許容値がある。

だから、放射線治療によるがん治療はこの許容値を有効に活用できるよう考えなくてはならない。つまり最小限の線量でできるだけ多くの効果を挙げる必要がある。

このため最近ではできるだけ少ない放射線量で最大効果が期待できる装置が開発され導入されている。たとえば、強度変調放射線装置(IMRT)、動体追跡型放射線装置、画像誘導放射線装置(IGRT)などである。

量子メスへの期待と課題

これらはX線を使ったものだが、量子メスで使われる重粒子線は、がん細胞破壊の威力やがん細胞への的中正確度の点で優れているとされていて、ますます少ない放射線量での治療効果が期待されている。

このように期待が大きい量子メスだが、課題は装置の規模だけに留まらない。

放射線治療ではそもそも様々な方法で認識できるがん細胞に放射線を照射し破壊するものだ。だから、放射線に当たらないか十分に当たらないがん細胞は破壊を免れて生き残る。血液に載って全身にひろがったがん細胞の場合は治療が難しいことは課題として残っている。

この課題対処のため、抗がん剤や分子標的薬を使う「化学療法」を行うのはいかがなものか。せっかく体に負担の少ない治療を選択するポリシーをとっておきながら、このポリシーを貫けるのであろうか?

量子メスにおいては、特にこの課題解決への「解」が開発されることを期待したい。

ここで、最近注目されている光免疫治療がその解のヒントになる。

たとえば、CTに使われる造影剤が画像を鮮明にするように、
なんらかの仕組みでがん細胞を明らかにして
放射線で狙い撃つテクノロジーは夢のテクノロジーなのであろうか?

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また、「相談フォーム」を是非ご利用ください。
待っています。

参考1:
放射線治療のメカニズム

放射線を照射して、がん細胞のDNAに傷をつけて死滅させます。

数回から数十回に分けて放射線を細胞にあてると、このDNAが傷つき、やがて細胞自身が死んでしまいます。

http://www.pmrc.tsukuba.ac.jp/radioncology/about_radiation_therapy/mechanism/img/img_1.png

出典:筑波大学附属病院 放射線腫瘍科

 

参考2:
腫瘍と正常組織に対する放射線照射の効果

一定の線量以下においては腫瘍および正常組織にもダメージがなく、ある線量を超えると線量の増加とともにダメージが増加し、その様子はS字状の曲線で示される。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/63/Raditaion_effect4tumor_ja.png/300px-Raditaion_effect4tumor_ja.png

腫瘍と正常組織に対する放射線照射の効果 

出典:ウィキペディア 放射線治療

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