特効薬ができてしまったら

光免疫療法の治験結果はどうなった?

光免疫治療の治験結果が見当たらないのはなぜか?
がん患者としてはかなしい。
それは副作用がないにひとしく、自由診療のわりに比較的安いから。
そしてなにより免疫治療の自前の知見に照らして高い有効性が期待できるから。

自分にあっているかどうかは別問題、しかしやってみる価値があるので公表を待ち望んでいた。

しかし、手を尽くして探し回ったが、確たる治験結果は見当たらなかった。

今、まさに藁をもつかんでも助けがほしい患者の心を
踏みにじるやり方に辟易する。

がん患者が待ちわびていることをわかっているはずなのに治験結果公表を先延ばしする、強く憤りを覚える。

そんななか、また治験が始まるとの情報。

今度は国際的な枠組みの中での取り組みと聞く。

もはや、日本だけに任せられないと世界が看做しているかのようだ。
ことの重要性を示しているともいえる。

患者のことを忘れずにいてほしい

免疫チェックポイント阻害剤として脚光を浴びたオプジーボ治療は、深くて複雑な問題をはらんでいることが知られている。
薬価の急降下問題、保険適用を意識しすぎた治療方法問題など思い起こすとかなしくなる。
いずれにしても、治療をみずからの体で受け止めるのは、患者である。
患者のことを忘れずいてほしい。

治験制度見直し

特効薬のような有効性の高い治療が出現したら、患者を含めた周知を集め統合してその治療をさらなる高みに導くしくみがほしい。

AI(人工知能)は今やその周知のなかでも最も有力なドライバーだ。
さらに、iPS細胞もそうだ。

がん患者がそうであるように、
患者が治験を実施すること自体を知る機会が少ない。
不意を突かれたように古新聞で治験があることを知る。

なぜそうなるかはともかく、
その結果の公表がきちんとなされないのは大きな問題だ。

治験実施元は、治験に最適な患者をリクルートしたいが、
日本では個人情報問題が絡んでリクルートがひろくできていない状況ときく。

これは患者にとっては由々しきこと。

しかし今の日本ではこの問題が放置されたままになっている。

治験はだれのためか?

「病院は患者のためにある?」
これは病院の社会的意義をシンプルに問うもの。
このこたえに疑問の余地があるであろうか?

病に悩み苦しむヒトを救う、命を救う、これが病院の役割ではないのか?

では、治験はだれのためか?

難治病の治験はだれのためか?

難治病になってしまって行き詰まっているヒトに、治験は救いの光を届けるようなもの。ここでは間違いなく難治病患者のためにある。

一方、新治療開発に関わるマスコミ報道を見るにつけ、
関係者の紹介になんと多くのスペースを使っていることか。
開発者の真意を超えて売名行為のように見えるのはかなしい。

iPS細胞利用進化に期待

iPS細胞利用は、現在、網膜や心筋の再生医療で脚光を浴びている。
一方、AIを利用したがん遺伝子解析の治験が進んでいるなかで、
iPS細胞利用に新たな展開が期待される。

遺伝子解析で明らかになった異常な遺伝子の正常化を指向する研究や実験での利用だ。

たとえば、iPS細胞を利用すれば、
治験実施に伴う従来の倫理的問題などを超えて研究や実験が進められるようだ。

iPS細胞レベルで異常な遺伝子の正常化実験を行い、
その成果をもとに治験に臨む。

iPS細胞レベルでの治療効果が、ヒトの場合に近い環境で確認された後、
ヒトによる治験がなされれば迅速な成果に繋がる可能性が高い。

これは、藁をも掴んで一刻でも早く助かるのを待ち望む者にとって
大きな朗報となる。

『特効薬ができてしまったら』

安価で副作用のない特効薬のような治療ができたら、
患者は間違いなく大喜びし苦しみから救ってもらうため病院に向かう。

がん患者なら抗がん剤治療など効き目の少ない治療の副作用に苦しめられることから解放される。

少し効いたとヌカ喜びがあっても根本的に治ることが極めて少ない治療を薦められ、それに高いカネを払って患者は治療を敢行する。その結果、その病院主催の患者会で慰められる。
これまで平然とあったこんな構図はなくなるに違いない。

問題は患者以外の利害が絡む横やり・妨害だ。
投機的にがん治療開発に投ぜられた資金は膨大だと聞く。
この膨大な資金回収のため、妨害行為がうごめくに違いない。

iPS細胞利活用に期待する

がん治療進化は日進月歩の勢いに乗ってがんを治める日が近いことを予感させる。

その進化のひとつ、最も期待しているもののひとつがiPS細胞

期待する理由は、つぎのとおり。

iPS細胞は人体実験を代替してくれる

iPS細胞は神経細胞などの再生ができる。

iPS細胞は疲れない。がんのように生き続けられる。

 

iPS細胞を使って難治病といわれるALS治療薬が既存薬から発見された。
これは様々な薬剤を試せた成果だという。

一方、ヒトの遺伝子検査により、遺伝子異常を発見する試みが行われている。

遺伝子の異常がさまざまな病を引き起こすなら病予防、治療に役立つことになる。

ということは、
iPS細胞を使って自分と同じ遺伝子特性をもつ模型(クローン)をつくれば、

薬の効き目や副作用だけでなくがんなどの発病可能性やその予防、治療策が分かる日が遠くないということになる。

『iPS細胞は自己のクローンを実現しPersonal Medicineへの道を開く。』
といえます。

これこそが、Precision Medicineといえます。

iPS細胞 利・活用

目を転じて現実に目を向けてみると、

報道からすると、

心臓病、パーキンソン病、骨髄損傷、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、がんなどの治療にiPS細胞が利活用されている。

iPS細胞利活用の今を概観してみよう。

  • 心臓病治療でiPS細胞由来の心筋細胞を移植。治験へ

iPS細胞から作製した心筋細胞による臨床研究がスタート。

重症虚血性心筋症の患者に対して、他家(患者由来でない)iPS細胞を用いて心筋細胞シートを作製し、移植する。

  • パーキンソン病治療にiPS細胞由来の細胞移植。治験へ

iPS細胞からつくった神経細胞をパーキンソン病患者の脳に移植する臨床試験(治験)が始まる。

  • 脊髄損傷治療にiPS細胞由来の神経細胞移植。治験へ

iPS細胞から神経の細胞を作り、脊髄損傷で手足を動かせなくなった患者に移植する臨床研究計画を厚生労働省に提出し、了承されれば2019年度内にも移植を行う。

  • ALS治療薬をiPS細胞利用により既存薬の中から発見。
    iPS細胞を使って病気の状態を再現し、薬の候補を探す「創薬」により、パーキンソン病の既存薬が筋萎縮性側索硬化症(ALS)に効くことを発見した。

  • がん免疫治療として、遺伝子編集により作製したiPS細胞により、キラーT細胞のがん攻撃力強化。
    キラーT細胞のがん細胞への攻撃力強化にiPS細胞を活用。

つまり、

iPS細胞由来の細胞再生治療

iPS細胞利用の創薬

iPS細胞と遺伝子治療の組み合わせ

によって難治とされてきた病の平癒に向かっているといえます。

 

懸念

 

自己クローン利活用には「倫理観念」が要る。

どう使うかは人それぞれ。
ほかのヒトを傷つけないために、
法というより束縛と映らないコントロールが要る。
非常に難しい問題です。

 

さらに

ヒトは生き続けてしまっていいのだろうか?

がんは自然にヒトをこの世から去らしめてくれるものとも云える。

それを治め、難治の辛さを治め、iPS細胞再生できると

何がヒトをこの世から去らしめてくれるのか?

 

最後に

自分のゲノムをどう保持するか?

膨大なデータは機密が求められる。

今のところ安全に保持できるものが一見すると、
見当たらないのはこわいことです。