テレビ報道などではキラーストレスが話題になっている。
そこではストレスは悪い者、「悪」というイメージがある。
しかしそうだろうか?
ストレスとがんについて考えてみたい。
がんとどう向き合うか
がん宣告をどう受け止めるか?がん患者会ではよく話題になるテーマだ。
そこにはがんはストレスを与えるものだからそれにどう向き合うか、どう向きあったか、語られる。
向き合い方には大きく二つある。
ひとつは、退治する、やっつける、戦う、モードだ。
こうひとつは、挑まない、戦わない、ともに生きる、モードだ。
がんと戦うと疲れる。多くのエネルギーが要る。
そんなことよりがんを受け入れてともに行く道を私は選んだ。
ともに行くには生活の障害になっては困るから、ある一線まで退いてもらないといけない。そのためにがんを抑える、抑制する処置はしたが根治を目指したわけではない。
さまざまな情報は、今は根治などできないと知らせてくれていることもあるが、がんが「悪」と決めつけたわけではないからだ。
がんは「悪」などではない
がんを意識するようになって、世の中や日常の出来事が今までとは違った角度から見えてきた。多くのがん患者が経験することでもある。
たとえば、
こんなところにこんなに美しい花が咲いている。それまで気づかなかった小鳥のさえずりが聞こえてきた。自然に生きる喜びを味わえた。
こんな喜びを与えてくれたことに感謝する。
このように、がんは「悪」などではない。
むしろ、新しい素敵な「生」への扉を開いてくれたようなものだ。
ストレスは恋人
ストレスについても、一般に「悪」というイメージがついているのではないか。キラーストレスということばには特にこのイメージが強い。
しかし一方では、優勝を目指す監督が「ストレスは恋人だ。ストレスと恋愛しているようなもの。」と言っておられる。
この場合、単にストレスマネジメントしているだけなのか、それともストレスは嫌いではないと心から言っているのか?
後者と考えたい。
ストレスとどう向き合うか
人はある目標を定めて突き進むとき、
ストレスを感じることが多いのではないか。
つまり、目標が現状の自分には手が届きにくいもののとき、
目標のためやり方を変えて自らの自然な行動とはちがった行動をとると、ストレスが生じるのではないか?
この場合、目標≒向上心がストレスの原因とも云える。
つまり目標がなければストレスも生じない。
でも世の中では目標がないわけにはいかない。ビジネスの世界では特にそうだ。だからストレスは避けられない。
ではどうストレスに向き合えばいいのか?
「ストレスは恋人だ。ストレスと恋愛しているようなもの。」と言った人は
多くのファンに喜びを与えることが目標であり、それがストレスの原因。
優勝することは自分の使命であると同時に多くのファンのためでもある。
大きなストレスが体を蝕んでも、多くのファンのために自分の健康など個人的事情を犠牲にする。これは単に利他のためにやっているだけではない。そこにはストレスとともに雄々しく生きる姿がみてとれる。このときストレスは愛する恋人。ともに行く友のような存在だ。
総じて、がんもストレスも「悪」とは限らない。ともに人生を行(い)ってくれる友のような存在だ。いっしょにいってくれる友とは仲良くゆきたい。
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