医者の診察と何が違うのだろう?―あきらめてはいけないという声が聞こえてくる

がん治療

あるがん経験者の会に参加している。
その会は医療機関のクリニックとは独立して運営されている。

会に参加して交流すると治療効果が期待できると
最近、一般に言われはじめている。

治療は医者にお任せという考えの見直しを迫るもの。

医者の診断とがん経験者の会での交流とは何が違うのだろう?

患者の事実を診て、その医者の持つ知識・知見から
演繹的に処方を語る=診断するのが
医者の診断だと思っている。

事実の読み方・診断は、医者それぞれ、
演繹の元となる知識・知見によっては
独特の判断となる

また
帰納的事実を挙げて、
その独自判断をバックアップしてみたり、
参考意見にしてみたりする。

経験の長い医者ほどその豊富な事例群から
最適なものを選択し提供するであろう。

しかし、その事例はあくまでも「伝聞」。
自らが経験したことではないことが多い。

一方、がん経験者の会では

交流者それぞれは自らの患部・部位について
もともと専門的な知識・知見を持っているわけではない。

あくまでもその主治医との診断とその関連から
自らが理解したことを元に
知識・知見を提供するに過ぎない。

そこには演繹的な判断や意見はない。
またそうすべきではない。

また帰納的事実については
自らの部位以外の事実は「伝聞」に留まる。
その人の見方によって
伝聞が提供されるため
正確のためには検証を要する。

しかし自らの患部・部位については事実に基づいて語られる
ここが医者の診断と決定的に違う。

だからなんだ?

がん経験者の会では
知識・知見から演繹されたこととは少し違う事実が提供される。

例えば理論・理屈では治療効果が少ないとされる治療が
その人には効果があったと
実際に経験された本人から知らされることがある。

元気に生きている本人の声は疑いようがない。

たとえ理論上、10%以下の効き目しかない
とされる治療であっても、

実際にどうであったかを元気な経験者本人から聴くと、
たとえ、効く可能性が低いとか、
そんなことやってと主治医に言われようと、
一縷の望みをかけてやる力が湧く。

効き目は人それぞれ、という事実に触れるとき、
あきらめてはいけない!』という声が聞こえてくる。

 

因みに演繹法と帰納法について補足します。

演繹法とは
演繹法は、「××だから、○○である」という
論理を数珠つなぎにしていき、結論を引き出す方法です。
出典:ロジカルシンキング、知っておきたい3つの手法

帰納法とは
帰納法は、多くの観察事項(事実)から
類似点をまとめ上げることで、結論を引き出すという論法です。
出典:ロジカルシンキング、知っておきたい3つの手法

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